いきなり質問です。
もしもあなたがUberEatsで、「つけ麺専門店 ○○軒」というおいしそうなお店を発見したとします。
いざ注文したら、じつは「つけ麺専門店」などでは無くて、ビルの一室でひっそり営業している出前店の商品のひとつだったらどうしますか?
↑こういう考えの人もいれば・・・
↑こんな考えの人もいると思います。
これこそゴーストレストランの問題点。
今日はゴーストレストランについて、徹底的に解説します。
現在ゴーストレストランについては「賛否両論」ですが、
じっさいは、「ゴーストレストラン?聞いたことあるけど、くわしく知らない」という方がほとんどなんじゃないでしょうか?
しかし今回のゴーストレストランの解説を読んで、くわしく知れば、
ゴーストレストランは賛否で言えば『否』!という考えになるかもしれません。
ゴーストレストランとは?定義をざっくり解説
ゴーストレストランの定義
ゴーストレストランとは・・・
ひとつの店舗が、UberEats などのデリバリーサービスにいくつものお店を出店。
UberEats に出店させたお店は、実際の店舗としては存在しないため「ゴーストレストラン」と言います。
(別の言い方では「バーチャルレストラン」と呼びます)

↑(上の画像)分かりやすく図解してみました。
たとえば雑居ビル1階にひっそり軒を構える「出前店A」という店があります。
その出前店Aが、『○○専門店△△』『元祖○○』『ごはん処○○』『○○総本山』などと店の名前を変えて、UberEatsに複数店舗を出店。
その『○○専門店△△』など、実際に街中ではその店名で営業していないので、営業実態のないレストラン=すなわちゴーストレストランと言われるわけです。
なぜゴーストレストランのような形態にするの?
ここからは私の推測も混じります。
たとえば「出前店A」がUberEatsに出店させるとします。
しかし「出前店A」という名前じゃ誰も注文してくれない。
というわけで行きついた結果が、あたかも専門店のようなお店をいくつもUberEatsに出店させるという事業形態です。
ゴーストレストランって客をだますサギじゃないの?
ゴーストレストランって賛否両論あれど、じつはサギでも違法でも無いんですよね。
出前店Aが『○○専門店△△』『元祖○○屋』『ごはん処○○』『○○総本山』という別ブランドを多角的に展開しているだけであって、サギでは無いんです。
しかしこれは出前店側の「建前」であって、
じっさい客の方は、そうと知らず注文するので、サギ・違法とまでは言えませんが、人によっては「モラル的に疑問」を投げかけざるを得ないのです。
ゴーストレストランの問題点
ゴーストレストランの問題点。
ひとつの大きな問題点。
注文者が、出前店の商品だと分からずに、街中にある人気のお店だと誤解して、そのゴーストレストランの商品を注文してしまうところです。

↑注文者はこのような期待をもって商品を注文

↑実際はこんな感じのゴーストレストラン


↑上の4コマ画像にもある通り、
ゴーストレストランは味・評価の点で、ピンキリなのも問題のひとつです。
最近は味にこだわってるゴーストレストランもあるにはあるのですが、
味の評価が極端に低かったりするお店が多いのも事実としてあります。
またゴーストレストランは外国人が経営しているケースも多く、商品の質・サービスの面で日本人の期待を下回ることもあります。
ウーバーで1枚目を頼んだら2枚目、3枚目のやつが来たの地獄過ぎない?
店舗に電話したら外国人で、最初日本語話してたのに途中から英語とかじゃない言語でバーーって言われてガチャ切り。
焦げすぎて苦いし食べられたもんじゃない。#ウーバーイーツ #豚首領 pic.twitter.com/Y1tM4FDMQ5— ひつじさん (@kazsa0311) May 31, 2021
↑上のTwitterはゴーストレストランのお店なのですが、(超極端なケースとは言え)このようなこともたまに見聞きします。
(関連記事)

ゴーストレストランの味が期待を下回るのは当然のことです
ここは私の独断でズバッと言わせてもらいますが、
ゴーストレストランの味が、注文者の期待を下回るのは、いたって当然のことなんです。
例えば、「つけ麺専門店○○軒」というゴーストレストランがあるとします。
注文者がこのつけ麺専門店をUberEats で発見した場合、

↑こんなつけ麺専門店を想像する人だっているはず。
こんな長蛇の列とまでは行かなくても、たとえば東京都内でがんばってるつけ麺専門店ならば、不味いことは無いだろうとは思うでしょう。
東京都内のつけ麺専門店ならば、名前を聞いたことが無くても期待大なわけです。
ところがどっこい、
注文した「つけ麺専門店○○軒」がゴーストレストランだったらどうでしょうか?

↑注文した「つけ麺専門店○○軒」こんな感じの雑居ビルの一室で作られたゴースト商品だったらどうでしょうか(※画像はイメージです)
じっさい街中でがんばってるつけ麺専門店・・・スープを何時間もかけて煮込み、麺にもこだわている
ゴーストレストランのつけ麺専門店・・・じっさいはつけ麺だけが商品じゃなく、他にも商品数がメチャクチャ多いので、つけ麺自体は簡単に作れるもの。
ですので、
ゴーストレストランの商品が、じっさいの専門店よりも味が期待度を下回るのは当然だと思います。
今、ゴーストレストランがめちゃくちゃ増えている
一昔前は、UberEats のなかでも、ゴーストレストランの数はひと握りでした。
しかし2022年現在、UberEats 上ではゴーストレストランであふれかえっています。
もちろんUberEats だけでなく出前館・menuなどすべてのデリバリーサービス共通です。
もしもここまでゴーストレストランの数が爆発的に増えなければ、私だってそこまで問題視せず、今回のような記事にしてなかったかもしれない。
しかし今現在、場合によっては、
UberEats に並ぶレストラン、ほとんどがゴーストレストランといった事態になることもあるので、私はちょっと心配です。
というわけで、今回の記事、ここからは
今現在UberEats で確認できるゴーストレストランの種類と、店舗名を解説していきたいと思います。
興味のある方はぜひこれより下もご覧ください
【2022年度版】ゴーストレストランの種類
ゴーストレストランといっても、いろいろなタイプがあります。
まずはゴーストレストランを種類ごとに分類化していきたいと思います。
ゴーストレストラン種類①お弁当屋さんタイプ
代表例:デリズ(小僧寿しチェーン)
まずはゴーストレストランの大御所であり、さきがけでもあるデリズ。
デリズを子会社化しているのが小僧寿しチェーンで、実店舗ではお弁当屋さんをやっています。

↑デリズ(小僧寿しチェーン)は、上の画像のようなお弁当屋さんを実店舗としています。
「小僧寿し」「かつてん」「元祖中津からあげ総本舗(中津家)(マルキン醤油からあげ)」などの看板を掲げているお弁当屋さん。
全国的に展開しているので、家の近くにあるよ~という方も多いかと思います。
そのデリズ(小僧寿しチェーン)こそ、ゴーストレストランの発祥のような存在で、
UberEats などのデリバリーサービスにさまざまな専門店風レストランを出店しています。
2022年現在、登録を確認しているデリズのゴーストレストランの数
驚きの約50店舗!!
ひとつの店舗のなかで、何十ものゴーストレストランの商品をつくっているんです。

↑(上の画像)デリズのゴーストレストランの例。【デリズの公式サイト】より抜粋
50ほどあるゴーストレストランのうちのものなので、ほんの一部に過ぎない。

デリズのゴーストレストランの具体例
2022年現在のデリズのゴーストレストランは50店を超えています。
UberEats(ウーバーイーツ)で確認できた50店以上のデリズ系ゴーストレストランを「【2022年版】デリズのゴーストレストラン一覧」の記事ですべて大公開しております。


ゴーストレストラン種類②出前専門店タイプ
代表例:かさねや
「かさねや」は、デリズ(小僧寿しチェーン)のゴースト成功のあと、それに後追いする形で急成長してきた出前専門店タイプです。
まさにゴーストレストランのイメージにぴったり、雑居ビルの1階でひっそり営業しながらも、UberEats 上にはたくさんのゴーストレストランを出店しています。

かさねやは、味を追求した出前専門店らしく、なるほど評価の高いゴーストレストランが多いです。
しかも「つけ麺 三田製麵所」や「100時間カレー」など実在する人気店とのコラボもあります。
ただし事業形態はコッテコテのゴーストレストランなので、評価の賛否は分かれるところかと思います。
2022年現在 かさねやのゴーストレストランの数
15店舗!!
デリズの約50店舗が凄すぎて、かさねやの15店舗が少なく感じてしまいますが、それでもなかなか多いゴーストレストランの数かと。
かさねやのゴーストレストランの具体例
2022年現在、かさねやのゴーストレストランの数は15店です。
「【2022年版】かさねやのゴーストレストラン一覧」の記事では、かさねやのゴーストレストランをすべて公開しています。

ゴーストレストラン種類③居酒屋タイプ
コロナ禍の影響を受けてか、居酒屋でもゴーストレストランの事業形態を積極的に取り入れているところがあります。
その急先鋒は、なんといっても「庄や」(大庄グループ)でしょう!
『巣ごもり食堂 ていしょく屋』の正統派なものから、「MAX鈴木の背脂飯店」といった超個性派なものまで、いくつものゴーストレストランを展開しています。
また庄や以外にも、魚民や山内農場、磯丸水産、土間土間など、たくさんの居酒屋チェーンがゴーストレストランを運営しています。
居酒屋系ゴーストレストランの具体例
庄やをはじめ居酒屋チェーンがUberEats に出店しているゴーストレストランを別記事でまとめました。

ゴーストレストラン種類④間借りタイプ
こちらの間借りタイプは、2021年に急に増えてきた新しいタイプのゴーストレストラン形態です。
かなりややこしくて、説明するのも難しいんですが・・・
ひとつのゴーストレストランが、いろいろな飲食店を間借りして全国展開していく形態です。
普通のゴーストレストランは、
ゴースト「MAX鈴木の背脂飯店」=実店舗「庄や」
という風に、ゴーストを運営する店舗が一致しているのですが、
間借りタイプは、
ゴースト「クリスピーチキンアンドトマト」=提携先の実店舗はばらばら
というイメージです。
具体例でいうと、クリスピーチキンアンドトマトというゴーストですが、わが東京都江戸川区周辺では、
瑞江クリスピー 提携先実店舗:居酒屋
葛西クリスピー 提携先実店舗:ラーメン屋
新小岩クリスピー 提携先実店舗:ピザ屋
↑このように色々な実店舗を間借りした形で、UberEats上でゴーストレストランを運営してるんです。
実在する飲食店で調理されている安心感はありますが、はたしてそこのスタッフはどれほどの熱意をもってゴーストレストランの商品をつくれるのか・・・
間借りタイプの主なゴーストレストラン
豚首領・韓国屋台MOMOチキン・クリスピーチキンアンドトマトなどいくつもあり。
最近ではあの「東京チカラめし」さえも間借り型ゴーストレストランとなり全国的に復活しつつあります(これはファンにとっては嬉しいかも?)

【簡単】UberEats(ウーバーイーツ)のゴーストレストランを見分ける方法

人によっては、ゴーストレストランでは注文したくないな~という考えもあるかもしれません。
しかしUberEats などでお店を探す時に、ご丁寧に「こちらのレストランはゴーストレストランです」などと注意書きがあるわけではありません。
ではどうやって、ゴーストレストランであるかどうかを見分けるか?
それはお店の『住所(所在地)』を確認することです。
UberEats のアプリは、掲載しているお店の住所がしっかり記載されています。
そしてゴーストレストランの場合、同じ住所にいくつものお店があります。
その場合、大型ショッピングセンターをのぞき、ゴーストレストランであることは間違いないと思います。
この方法に関しては、別記事「怪しいUberEats(ウーバーイーツ)|同じ住所の店がいくつもある理由を暴露します」でくわしく解説していますのでお試しあれ!

ゴーストレストランのデメリット
デメリット①心情的に抵抗がある「実在する店舗だとおもってたのに・・・」

私も最初はかなり抵抗があったのですが、
「○○総本山」「元祖○○」「○○専門店△△」などの店名は誤解を招くと思います。
そういう店舗が実在していると思い、「さぞ人気店なんだろう」と楽しみに注文する方も多いんじゃないでしょうか?
でも実在する店舗ではなく、ゴーストレストランだと知ればガッカリする方もこれまた多いはずです。
デメリットその②値段が高めなところが多い
ゴーストレストランは大げさに言うと「専門店風」であり、専門店にみせかける戦略ともいえるので、
値段の方も専門店顔負けの高さになっていることが多いです。
私もUberEats 配達をしていて、ゴーストレストランの商品を運ぶと、「この量(この軽さ)で、この値段?」と思ってしまうことがたまにあります。
デメリットその③評価がピンキリ。かなり悪い所もある。
UberEats のアプリには、お店ごとに評価が掲載されています。
(UberEatsで注文すると、商品を受け取った後に、お店の評価を投稿できる)
5つ星評価で、
4.8~5.0 超評判いい
4.5~4.7 評判いい
4.0~4.4 普通の評価
3.6~3.9 評判悪い
3.5以下 超絶評判悪い
↑個人的には、評価イメージはこんな感じです。

↑例えば実在する人気店の場合は、上のように☆4.7と高評価となります。
(※シェイクツリーは錦糸町近くにあるオシャレ系ハンバーガー屋さんで、ゴーストではなく実在する店舗)
しかしゴーストレストランのお店には驚くほどの低評価のところがあるんです。

↑上のお店は3.3という超低評価がつけられています。
ちなみに評価が4.0を切るって滅多になく、ゴーストレストラン以外では見たことがありません。

↑このお店もゴーストレストランなんですが、評価は奇跡の2.8です。私が見た中でもダントツの最下位です。もしかしたらUberEats 加盟店最下位?
UberEats(ウーバーイーツ)のゴーストレストラン~最後のまとめ!
今回はUberEatsを代表するフードデリバリー業界の裏側を書かせていただきました。
そして誤解のないようお願いしたいのは「ゴーストレストラン=悪」という結論にはしたくないということです。
ゴーストレストランにもめっちゃ美味しいお弁当あります。
しかし、モラル的にはどうなんでしょ。
専門店風に見せかけながら何十店舗ものゴーストを展開するビジネスモデルは、正直支持できないですし、これ以上増殖しないでほしいかな。
私はUberEats 配達パートナーをやっているんですが、ゴーストレストランの商品を配達するときは多少の後ろめたさはありますし。
ゴーストレストランについて正しい情報がしっかり世間に回って、ゴーストレストランと承知したうえで注文する、そんなまっとうな形が実現すればいいのですが・・・
これはUberEatsをはじめとするフードデリバリーのプラットホーム側もしっかり対応していかないといけないと思います。